令和6年夏

TOP > 尺八ブログ > 令和6年夏
インバウンド復活とともにオーバーツーリズム問題発生だと大騒ぎする報道も増えてきました。マスコミが大げさに取り上げると、さも大問題のような印象を受けますが、随分偏狭で料簡が狭いことをいうもんだなと感じます。観光大国に比べればまだまだ序の口でありますし、多種多様な大勢の方をお迎えできる喜びは失うものよりはるかに大きいといえましょう。尺八の世界でも、海外からの愛好家の来訪が増えてきました。一か月以上の長期間にわたって日本に滞在し、その間に目標とする本曲、外曲を集中稽古するというスタイルがほとんどで、長期休暇とは縁が遠かった世代としては、羨ましい限りです。稽古の合間や前後には、国内観光を楽しみながら、日本の文化や国民性に親しむという方も多く、また稽古や発表会の後の居酒屋コミュニケーションも重要な尺八修行であり尺八の魅力の理解にもつながっているようです。こうした、伝統芸能(音楽)分野での交流も重要な観光資源のひとつではないかと思い、できるだけ色々な経験をしていただこうと、虚無僧隊のイベントなどがあれば紹介し参加への道を開いておりますが、皆さんそれぞれに異文化体験を通じて、尺八の持つ不思議な精神性、世界観を感じ取っていただいていいるようです。国内の愛好家が長らく漸減し、絶滅危惧種に等しい崖っぷちにあって、せめて世界規模では同好の仲間が増えてくれることを祈るばかりです。稲輔

タグ

- お電話&Faxでのお問い合わせはこちら -

03-3341-5755
03-3341-5755

- メールでのお問い合わせはこちら -