丙午令和八年新春
「ご詠歌」をご存知であろうか。初期の仏教の教義はかなり難解であったため、日本ではどんどんと平易な教えに遷移し、十派以上の宗派が誕生するとともに、南無阿弥陀仏や南無妙法蓮華経のような仏教キャッチコピーまで出来上がっていきました。その一方で、五・七・五・七・七の和歌調の経文をメロディーに乗せて誰でも唱えることが出来るようにしたのが「ご詠歌」で、平安時代には出来上がっていたといいます。私の実家の曹洞宗では、戦後になってから梅花流というご詠歌の一派ができましたが、その五十数曲に荘内竹道会の佐藤勝鶴師が尺八の琴古譜をつけ、伴奏できるようにされた「尺八と梅花」という譜本があります。清らかで平明な歌詞とメロディーは、聴く人の心を澄みとおらせるような不思議な魅力があります。親族の仏事の際にはYouTubeの和讃に合わせて尺八を吹き、故人を偲んでおります。稲輔